演目3 朗読「ざしき童子のはなし」を 朗読倶楽部ういろうの四人の方々が
入れ替わりで朗読してくださいました。
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「大道だいどうめぐり、大道めぐり」
一生けん命めい、こう叫さけびながら、ちょうど十人の子供こどもらが、両手りょうてをつないでまるくなり、ぐるぐるぐるぐる座敷ざしきのなかをまわっていました。どの子もみんな、そのうちのお振舞ふるまいによばれて来たのです。
ぐるぐるぐるぐる、まわってあそんでおりました。
そしたらいつか、十一人になりました。
ひとりも知らない顔がなく、ひとりもおんなじ顔がなく、それでもやっぱり、どう数えても十一人だけおりました。そのふえた一人がざしきぼっこなのだぞと、大人おとなが出て来て言いいました。
けれどもたれがふえたのか、とにかくみんな、自分だけは、どうしてもざしきぼっこでないと、一生けん命眼めを張はって、きちんとすわっておりました。
こんなのがざしきぼっこです。
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(うり坊)